闇の7題
[過ち]
この世に
過ちを犯さないものは
いない
あの世にだって
過ちを犯さないものは
いない
だって神様も
過ちを犯したのだから
(そうでなければ、僕が生まれたはずが無い)
[絶たれた望み]
全ての望が絶たれた時
人が全てを諦める時
けれどもう
何処にも望みは無いと
決めたのは誰だったか
僕には思い出せなかった
[存在理由]
存在理由はない方がいい
それは
自分で自分の理由を
決められるということだから
[死への羨望]
終りがあると知っているから
残るものは何もないと知っているから
早く消えてしまいたかった
消えることが許されたなら
[光の差し込まない場所]
暗闇の中であなたは
何も見ていないはずなのに
どうして僕には
あなたの目だけが死んだように
輝いて見えた
あなたは最後に何を願っていたのだろう
[すがりつく足]
神にすがりついたって
どうしても
僕の運命は変えられないから
きっとその足で
地上に蹴落とされるだろう
[ひとすじの光]
僕の上に差し込む
ひとすじの光
それは果たして
未来への道しるべなのか
神からの最後通告なのか
[完] 2007.02.10
配布元:コトノハ
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